2020年を振り返るなど

2021年が始まった。年が明けるまでに翌年の計画を立てておいて、初日からきっちりスタートしたかったのだが、家に籠もっていると思うように時間が確保できず、あっという間に三ヶ日が過ぎてしまった。

世界の分断を考える日々

2021年をどんな年にするかを考える前に、2020年を振り返ってみる。

新聞の論説曰く、2020年は『分断と自粛の年』として記録される特別な年になるとのこと。肌身で感じる一番のトピックスは、もちろん新型コロナウィルス関連である。しかし個人的には、アメリカ大統領選も強く記憶に残る出来事だった。

バイデン氏がトランプ氏に勝利したというのは、言い換えれば、私たちが当然のように正しいと信じている民主主義という存在が、その正統性を辛うじて証明された、ということ。確かに重要なことではあるが、イデオロギーの分断とその深さがこの選挙戦で完全に露呈したことの方が、僕の中ではより強い印象を残した。

道を挟んだ両側に、民主党と共和党の支持者がそれぞれ陣を張り、互いに罵詈雑言を浴びせ合う。まさに『分断』という言葉をそのまま絵にしたかのようなシーン。大統領が1度や2度交代したくらいで修復されるような浅い溝ではなくなってしまった。

そして彼ら有権者たちの熱の入り様である。互いの主張に関する妥当性は別にして、彼らは彼らの国の行く末を本気で案じている。彼らが一生懸命になればなるほど、逆に日本人が自国の政治について如何に無関心であるかが浮き彫りになる。

日本じゃ、そもそも投票にすら行かない人も多い。それだけじゃなく、新聞やニュースをほぼ毎日フォローし、選挙もできる限り欠かさず行くようにしている自分だって、開票結果を前に涙を流すようなことはない。缶ビール片手に開票速報をザッピングするのが趣味だ、などと言っている人間とは、そもそも次元の違う世界に彼らはいる。どちらが正しいか。どちらがあるべき姿か。それは僕にはよく分からない。しかし、政治に対する一市民の姿勢として、彼らから学ぶべき点は多い。

オンライン飲み会の価値に気付くなど

次は新型コロナウィルスについて。首都圏にいる仕事仲間や友人への影響は確かに甚大だったと思う。

しかし地方都市である仙台において、しかも工場に勤務している立場とあっては、実はそれほど生活への影響はなかった。通勤はほぼ全員が自家用車なので、感染リスクも首都圏ほど高くない。立場上、ものづくりの最前線から離れることはできないので、テレワークも実施できず。

強いて言えば飲み会が激減したことくらいか。それとて、2月に娘が生まれたことで家庭は飲み会どころじゃなくなったので、コロナがあろうが無かろうが、あまり関係はなかった。

ただ、オンライン飲み会の体験というのは、個人的にはかなりインパクトのある出来事だった。ぎこちないやり取りに終始するものと最初は思っていたが、試してみると意外と悪くない。家飲み程度の費用で済むし、終わったらすぐ寝られる。移動がないというのはすこぶる気楽だ。

この正月休みの間も、シンガポールにいる後輩や、居酒屋で飲んでいる複数の友人と繋いでオンライン飲み会を試してみたが、やはり通信環境が良好である限り特に問題はない。

コロナのせいで飲み会ができないから『仕方なく』オンラインでやる。最初、オンライン飲み会はそういう文脈の中で生まれたものだったはずだが、こんなに具合がいいのなら、もっと積極的に活用してもよくなる。遠方の友人と飲むことにおいて、距離的な問題は障壁ではなくなるわけで、むしろ「(オンラインでない)飲み会」のメリットを再確認しておいた方がいいという話になる。オンライン飲み会は最早、一種のイノベーションと言っても差し支えなくなった感がある。

もっともこれは、僕が少人数の相手と深い会話や議論をするような飲み方が好きで、オンライン飲み会がそういう形にマッチしていたから、という前提があったからだ。学生サークルのようなどんちゃん騒ぎの中で大笑いしながら飲むのが好きな人には向いてないかもしれない(まぁ僕はそれも好きなのだが)。

脱炭素を宣言したのは良かったと思う

2050年の温室効果ガス排出ゼロを菅さんが宣言したのが昨年の10月26日。ちょうどその1ヶ月ほど前に偶然、水素エンジンのネタを投稿をしていた。

比較的、地球環境を憂いながら暮らしている人間である(ハイオクのロードスターに乗ってはいるが)。にも関わらず、あの時点で環境関連株に投資していなかったことは、かなり悔やまれる。

あの宣言以来、脱炭素、再エネといったキーワードが紙面を踊らない日は完全になくなった。元々ESG投資は拡大の一途を辿っており、脱炭素を経済成長の源泉にするための土壌は整いつつあったが、菅さんの一声が完全にトリガーになった。総理大臣の力とはかくも強いものかと感心する。

しかしこれで、日本は世界とイーブンに戦える環境を1つ得たことになる。一部の業界を除けば、日本の製造業はどんどん労働力の安い国にパイを奪われている。幸い、脱酸素ビジネスに関連する基礎技術は日本初がのもの多い。出遅れ感は否めないが、巻き返しに期待したい。

個人的な2020年の総括

1年の間にやりたいことを100個書き出して、達成したら消し込みをかけていく、ということを毎年やっている(しかし実際には100個も書ききれない)。

振り返ってみると、今年はとにかくモノを捨てまくった年だった。ベッドを棄て、パソコンを2台売却し、要らない本を処分した。多分100冊近く棄てたと思う。その他にもゴルフセットを棄て、スキー板を手放した。スキー板には少し未練もあったが、この先はしばらく使わないので思い切って処分した。次にまた欲しくなるのは、子供が大きくなった頃だろうか。きっとその頃になれば、もっと性能のいい板に乗れるかもしれない。

そして、2020年はブログの高速化とデザインテーマの一新がついに完了した。積年の懸案が片付いたのは、身の回りのものを色々処分したからというのもあったかと思う。モノを減らすとフットワークが軽くなる。製造業にいると『モノを持つことはコストだ』という教えを散々叩き込まれるが、日常生活でも道理は同じである。

娘の誕生。コロナ禍の影響。色々あったことで、去年は少し変化があった。今年はどうしようか。本もまた少しずつ読み始めている。良書があればまたレビューしてみたい。世の中の分断を目の当たりにするたび、世界史なども振り返ってみたくなる。余計な荷物は昨年降ろしてきたので、今年は心機一転、勉強の年にでもしてみようか。

新年最初のおみくじは小吉でした。

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